北海道自然観察協議会は自然観察指導員の集まりです。

北海道自然観察協議会

 

公開講座


2018年4月7日、北海道大学総合博物館/様似町アポイ岳地質研究所の新井田 清信さんによる「北海道の地質と岩石~世界的な島弧~海洋系のジオのしくみ~」と題する公開講座が行われました。


北海道の大地の成り立ちとジオのしくみ、特徴についてお話をいただきました。


北海道はアジア大陸と太平洋の間にあり、日本列島の北端に位置する大きな島です。ここでは、太平洋プレートが西側に沈み込んでいるため、しばしば巨大地震や地表での激しい噴火など地球規模で活発に変動する地域で、地下では島弧―海洋系(※1)のジオのしくみが働いています。

北海道の大地は、中生代の昔から現在までの地質時代に島弧―海洋系でできた地質と岩石でできています。北海道の背骨に当たる日高山脈は、高温の地下(地殻~上部マントル)がそのまま持ち上げられた若い地質と岩石からなり、北海道東部から千島列島~カムチャッカ半島に続く大地を隔てています。日高山脈の貴重な地質と岩石からは、北半球を覆う二つの巨大プレート(北米プレートとユーラシアプレート※2)の境界部で起こった大規模な地球変動を読みとることができます。

尚、講演の概要は会報125号に記載しましたので、そちらをご参照下さい。


1海洋プレート大陸プレートが大陸プレートの下に沈み込むところと考えられ、互いに平行に分布する弧状列島と海溝のペアからなる変動帯で、深発地震や火山活動が盛ん。

2地球の表面を覆う、十数枚の厚さ100km程度の岩盤。



70名もの参加者があった講演会

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