2024年7月の行事一覧
札幌市「鴨々川・豊平川・精進川」観察会
開催日 | 2024年07月07日(日) |
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観察地 | 鴨々川・豊平川・精進川 |
テーマ | 川から気候変動について考えよう |
参加者 一般 13名 指導員 3名 天候 曇り 7月7日の川の日に合わせて川に特化した観察会を開催しました。 特に近年気候変動という言葉を耳にするようになり、気候変動が進んだ将来、北海道はどうなるのか、どうするのかを研究されている「北海道立総合研究機構エネルギー環境・地質研究所」から鈴木啓明氏を講師としてお招きし、以下の感想をいただきました。 「私は、北海道内への気候変動の影響を調べている研究者です。この日は、鈴木ユカリさんからお声がけいただき、観察会の講師を務めました。気候変動による河川への影響について考えるため、いくつかのクイズを出し、河川の水温を測りながら、全15名で鴨々川・豊平川・精進川を巡りました。 クイズ1問目は、鴨々川でどのような気候変動影響が生じるかを出題し、(1)大雨などによる氾濫などの増加、(2)水温上昇による水域生態系への影響、(3)大雨の増加による水質悪化、のすべてが起こりうることを紹介しました。これらは全道の多くの河川で想定される影響です。なお、鴨々川は豊平川から人工的に引水しているので流量を調節できるため、(1)の影響は限定的となります。 2問目のクイズでは、豊平川について、2040年頃(気温の2度上昇時)に大雨の増加で流域の浸水家屋数が1.5倍、想定被害額が約2.7倍に増加すると予測する国土交通省資料を示し、洪水リスクの増加が差し迫った課題であることを紹介しました。 3問目は、精進川の水温がほかの河川より高いか低いかを考えました。実は1週間前の下見では、精進川の水温は他の2河川より、1度程低い値でした。しかし当日測ってみると精進川の水温は他の2河川とほぼ同じ(0.3高い)でした。下見の日は日差しが強い日で、河畔林に覆われる場所が多い精進川では、ほかの河川に比べ水温の上昇が抑えられたのに対し、当日は曇りで日差しが弱く、違いが現れなかったものと考えられました。このように、気象条件によって水温が変化することを確認できました。また、将来的には気温や地下水温の上昇に伴って河川水温も上昇していくことが予測されていますが、その程度は上流の流域環境や保全・管理の状況によっても異なることを紹介しました。 観察会の最後に、気候変動への配慮がされた製品やサービスの選択、省エネ行動、より深刻な暑熱や洪水への備えなど、私たちが日常生活でできる気候変動への対策を紹介しました。 この観察会が、身近な河川の環境と気候変動との関わりに気づき、理解と関心を高めるきっかけになれば幸いです。 北海道立総合研究機構 鈴木 啓明 」 今回の観察会では、階段の上り下りがあり、体力的にも大変だったと思います。 参加された皆様、お疲れ様でした。 報告者 鈴木ユカリ |
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2024年7月7日