北海道自然観察協議会は自然観察指導員の集まりです。

北海道自然観察協議会

 

2024年11月の行事一覧

札幌市北区 「秋の北大構内」観察会

開催日 2024年11月03日(日・祝)
観察地 北海道大学
テーマ イチョウ並木とエルムの紅葉を楽しもう
参加者 75名  指導員 6名
 天候  曇り時々雨
 掲載紙:北海道新聞
     ( 取材:STV )

札幌キャンバスは、すぐれた自然環境と保全の取り組みがなされ、2024年3月に生物共生サイトに環境省から認定されました。今回の観察会は道新に掲載され、大勢の方々が参加されました。時々の雨で急激に変わる最近の天候から中断も想定して、観る植物の種類と内容を絞りました。紅葉の仕組みは図解で説明しました。
 メアリー夫人の寄贈されたハルニレは、樹洞が出来ても樹皮内側の形成層が生き、119年が経ち、ハルニレは湿潤な肥沃に富んだ環境に育つため、農耕適地の指標にされました。
植物園のシンボルマークになっている絶滅危惧種のクロビイタヤは、20代に植物採集の際に日高の静内で発見し、「Acer miyabei Maxim」の学名は、発見者の宮部金吾博士とマキシモビッチ博士の名前に由来します。果実は翼がほぼ水平に開きます。アイヌ民族が健胃整腸剤や料理に食されるキハダの実は、何故か鳥に好まれないようで黒い実が鈴なりでした。「苦いけど甘い」という参加の方の感想でした、中央ローンを流れるサクシュコトニ川は、水源を藻岩浄水場の放流水に変わり、もともと存在した風景を復元すると同時に、キャンバスの生態系自体を再生する親水空間になりました。薬草園のメグスリノキの効用は木の名前で、キササゲの種は蒴果でした。「生きた化石」と呼ばれるメタセコイアとイチョウ。2億年前からほとんど今の形のままで生きた遺存種のイチョウの生殖方法と燃え難いことを、葉や樹の感触で確かめました。この他ヤマグワ、シダレヤナギ、アメリカハナノキ、オニグルミ、ブナ、ヒメリンゴ、ハンノキ、シンジュ、ヤマモミジ、リキダマツ(コース順) 
報告者 須田 節

ハルニレの空洞

イチョウ並木

キハダの実

2024年11月3日