北海道自然観察協議会は自然観察指導員の集まりです。

北海道自然観察協議会

 

2021年10月の行事一覧

「精進川」観察会

開催日 2021年10月03日(日)
観察地 札幌市豊平区 精進川河畔公園
テーマ 中秋の精進川で扇状地の成り立ちを観察 してみよう Vol2
天候 晴れ
緊急事態宣言が解除となりましたが、感染予防対策として地質グループと植物グループに分けました。事業協力として、北海道立総合研究機構の廣瀬 亘氏と 地理女ネット代表の森 順子氏を講師としてお招きしました。
廣瀬氏からは、「参加者の方と地形や歴史、植物など様々な話題で会話でき、楽しい一日となりました。観察会の貴重な機会に参加させていただきありがとうございました。」
森氏からは、「普段、地理の街歩きイベントなどを行っており、今回初めて北海道自然観察協議会のガイドを務めさせていただきました。札幌の土台を造った扇状地を形成する「札幌面」・「平岸面」の境の精進川沿いをめぐるコースです。川沿いの自然と地形を感じながら約2時間半、参加者の皆さんと楽しみました。たくさん質問していただき、一緒に学びを深める貴重な機会となりました。地形を知ることで、防災や歴史の学びにもつながることを期待しています。」との感想をいただきました。
また植物担当の佐野 由輝講師からは、「精進川沿いの植物を観察すると、河畔林を代表する高樹齢の樹木が残っていることに加え、明治以降の人間活動によって、外来種(木本と草本ともに)が侵入してきているのが特徴。精進川沿いで観察した自生種と考えられる樹種として、ヤナギ類・オニグルミ・ハルニレ・ヤマグワ・ドロノキ・ハリギリ・アオダモ・イタヤカエデ・アサダ・サワシバクリ・ホオノキ・カシワ・ミズナラ等、外来種としては、ニワウルシ・ハリエンジュが目立っていた。草本類は花の季節が終わり、わずかにキツリフネ・ミズヒキ・イヌタデ・ミゾソバが名残惜しく花を残していた程度であった。途中、幹が空洞状態になったオオバヤナギがあったため、樹木の内部構造の話をしたり、急斜面に生える樹木が体を支える仕組み、樹種ごとの世代交代の工夫、などを説明した。参加者から太い木が多いことに驚いていた様子だったので、最後に公園の広場で、日本一太い木の太さを参加者全員で体感し、一年ごとの成長はゆっくりでも、何百年、何千年と成長するとかなり太くなる可能性があることを知ってもらって終了した。」との報告をいただきました。

報告者  鈴木ユカリ

在来種もあれば外来種も

休暇中でもついつい観察

貴重な場所です

幹の太さのアクティビティ

中の島はやっぱり島だった

植物グループにて

次は何を説明しようか

2021年10月3日